PCカテゴリのうち、本当のハイエンド・ハイスペック機のカテゴリは、「WorkStation」(ワークステーション)というカテゴリです。
これまでのPC史で、WorkStationのカテゴリには、その時の 本当のハイエンド・ハイスペック機が集結してきました。
WorkStationは、信じられないくらい処理が速くて、複数の並列処理(マルチタスク)をさせても、平然と処理をこなし非常に安定してます。
画像処理も余裕で、画像がカクカクしたり 処理できずにシャットダウンしてしまうことはほとんどないです。
最近のWorkStationの処理能力は、3D-CADの大規模アセンブリをワイヤーフレーム+隠線表示状態で、モデルをぐるり回転させても余裕です。
WorkStationで使われるCPUはマルチコアで、ビット1つ1つのエラーや間違いを検証・補正しながら処理していくシステム(intel Xeon Processor)が基本になっていて、出力結果の信頼度が高いです。
最近では、モバイルworkstationにはXeonが使われなくなってきています。おそらく省電力化と熱対策が必要なことと、モバイル用途ではユーザーが高い信頼度の出力を要求していないことが分かってきたのかもしれません。
グラフィックボードも標準装備が普通(デフォルト)です。
装置内部の基板に使われている素子類、特にCPU周囲の回路に使われている素子は別物です。一般向けPCで採用されているものよりもグレードと信頼度の高いものが使われています。(システムダウンが許されない用途で使うためです)
最近では、AI・ディープラーニング用途に、AMD Ryzen™ Threadripper™ PROを搭載した機種がリリースされています。
前置きはこれぐらいにして、各社どんな製品をリリースしているか見てみましょう!
モバイルworkstation
mouse DAIV N6-I9G90BK-B クリエイター向けノートPC
CADや3Dモデリングのレンダリングを、より短時間で処理可能。強力なスペックで創作意欲を加速させる、クリエイター向けフラグシップノートPC。
出典:
DAIV N6-I9G90BK-Bのページによる
メーカ型格:N6I9G90BKBCCW101DEC
CPU:Core™ i9 プロセッサー 14900HX
passmark:45721(MC)
geekbench:(MC)
GPU:RTX4090
ディスプレイ:16インチ
メモリ:64GB
ストレージ:1~4TB SSD(M.2)
OS:Windows 11 home or Pro
ASIN
DELL Precision 7780 ワークステーション (モバイルworkstation)
目的達成を強力にサポート
途切れることのないイノベーション
すべてが際立つ
冷却、静音性、生産性をキープ
アイデアの大きさに限界はないあらゆるワークスタイルに対応する卓越したユーザー エクスペリエンス
出典:
【Dell】Precision 7780 ワークステーション cupa5007780s32bn2ojp_vp
メーカ型格:cupa5007780s32bn2ojp_vp
CPU:Core™ i9-13980HX
passmark:47188(MC)
geekbench:調査中(MC)
(vPro選択可能)
GPU:RTX5000 Ada(他選択不可)
ディスプレイ:17.3(16:9)120Hz
メモリ:32~128GB
ストレージ:1TB~4TB SSD(M.2)
OS:Windows 11 pro
ASIN
下記のリンクからメーカーページへ行けます。
【Dell】Precision 7780 ワークステーション cupa5007780s32bn2ojp_vp
lenovo ThinkPad P16 Gen 2 Core™ i9-13980HX (モバイルworkstation)
パワーを解き放つ16型ワークステーション
パワフルなワークステーション
ニーズに合わせた構成
細部まで快適な機能
信頼性の高い品質出典:
ThinkPad P16 Gen 2のページによる
メーカ型格:ThinkPad P16 Gen 2
CPU:Core™ i9-13980HX
passmark:47188(MC)
geekbench:調査中(MC)
(他のCPUも選択可能)
GPU:RTX□□□□(7種類から選択)
ディスプレイ:16インチ(4種類から選択)
メモリ:8~192GB
ストレージ:512GB~4TB SSD
OS:Windows 11 Home or pro
ASIN
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、Core™ i9-13980HXが最速CPUです。(i9-14900HXよりも上位の性能です。)
HP ZBook Fury 16 G11 Mobile Workstation アルティメイトPlusモデル(LTE) w/Wolf Connect
最新のインテル® Core™ プロセッサーとNVIDIA® RTX™ Ada世代ラップトップGPUを利用して、モデルのトレーニングとディープラーニングを同時に、または3Dアニメーションと視覚効果を同時に取り組めます。
このノートブックワークステーションは、高度なマルチアプリワークフローで真価を発揮します。
出典:
HP ZBook Fury 16 G11のページによる
メーカ型格:
CPU:Core™ i9-14900HX
passmark:45721(MC)
geekbench:調査中(MC)
GPU:RTX5000Ada
ディスプレイ:16インチ
メモリ:128GB
ストレージ:4TB SSD (M.2)
OS:Windows 11 pro
ASIN
メーカーサイトで価格を確認する⇒
(HP社は、選択するCPUとGPUの種類で、PCのモデル名称が変わります)
Workstation デスクトップ AI・ディープラーニング向け (AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO)
mouse DAIV FW-P9N60 クリエイターPC デスクトップパソコン
未知なる表現への入口となる
デスクトップパソコンクリエイティブ向けワークステーション
出典:
DAIV FW-P9N60のページによる
メーカ型格:#FWP9N60B6ADA1W01DEC
CPU:AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 7995WX
(96コア/192スレッド)
passmark:153038(MC)
geekbench: (MC)
GPU:RTX 6000 Ada
ディスプレイ:外部接続
メモリ:64GB
ストレージ:500GB~4TB SSD
OS:Windows 11 Pro for Workstations
その他:デュアル(2個)CPUは不可、デュアルGPU選択調査中、RAID調査中
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、7995WXが最速CPUです。
デュアル(2個)CPUはできないようで、冗長性を求められないです。
Lenovo ThinkStation P8 (AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 7995WX)
パワー、スピード、パフォーマンスを備えており、AR/VR、AIモデリング、データサイエンスなど、重たいワークフローやハイエンド・アプリケーションで快適に操作が可能です。
冷却と静音性を強化した画期的なコンピュータ・アーキテクチャを採用し、パフォーマンスを最大化、効率化します。また、最大3枚NVIDIA® RTX™ 6000 Ada 世代を搭載可能で、ヘビーデューティなグラフィックス、3Dレンダリング、ゲーム開発などを実現します。出典:
ThinkStation P8のページによる
メーカ型格:調査中
CPU:AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 7995WX
(96コア/192スレッド)
passmark:153038(MC)
geekbench:調査中(MC)
(他に5種類のCPUを選択可能)
GPU:RTX 5000 Ada
(他に6種類のGPUを選択可能)(なぜか、RTX 6000 Adaの設定なし)
ディスプレイ:外部接続
メモリ:16GB~128GB
ブートドライブ:SSD (M.2)
ストレージ:512GB~4TB (M.2)
OS:Windows 11 Pro for Workstations
その他:デュアル(2個)CPUは不可、デュアルGPU選択可能、RAID可能
ASIN
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、7995WXが最速CPUです。
デュアル(2個)CPUはできないようで、冗長性を求められないです。
下記のリンクからメーカーページへ行けます。
ThinkStation P8のページで詳細を確認する⇒
HP Z6 G5 A Workstation フラッグシップモデル 2
圧倒的なコア数、卓越したグラフィックス
無限の可能性
バーチャル・プロダクション、ビジュアル・エフェクト、高度な3Dモデリング、またはAIと機械学習プロジェクトを快適にする、従来のワークステーションの中でも驚異的なCPUコアを搭載。
生産性を高める驚異的なパフォーマンス 短時間でより多くの作業をこなします。
スマートファン制御:
20個を超える温度センサーを使用してリアルタイムにファンの速度を調整し、システムの静音性はささやきレベルに保たれます。厳密に配置された通気孔とダクトによってエアフローと熱除去が効率化されています出典:
HP Z6 G5 A Workstationのページによる
メーカ型格:調査中
CPU:AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 7995WX
(96コア/192スレッド)
passmark:153038(MC)
geekbench:調査中(MC)
(他に5種類のCPUを選択可)
GPU:RTX 6000 Ada
(他に5種類のGPUを選択可)
ディスプレイ:外部接続
メモリ:256GB
ブートドライブ:ストレージに含む
ストレージ:4TB (M.2)
OS:Windows 11 Pro
その他:デュアル(2個)CPUは不可、購入時GPU増設不可(購入後増設可)、RAID不可能
ASIN
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、7995WXが最速CPUです。
デュアル(2個)CPUはできないようで、冗長性を求められないです。
下記のリンクからメーカーページへ行けます。
HP Z6 G5 A Workstationのページで詳細を確認する⇒
Workstation デスクトップ (intel Xeon タワー or ラック)
Dell Precision 7960 ラック ワークステーション
強力なパフォーマンス:最大2基のインテル® Xeon® プロセッサー(それぞれ最大56コア)により、極めて要求の厳しいアプリケーションでも実行できます。
クラス最高のグラフィックス:最大2枚の300Wグラフィック カードを使用して、プロジェクト スケジュール内でより多くの作業をこなすことができます。
出典:右記のメーカーページによる
メーカ型格:調査中
CPU:Xeon® Platinum 8468
passmark:126838(MC)
geekbench:調査中(MC)
(他に55種類のCPUを選択可能)
GPU:RTX 6000 Ada
(他に29種類のGPUを選択可能)
ディスプレイ:外部接続
メモリ:32GB~8TB
ブートドライブ:SSD (M.2)
ストレージ:なし~12TB (HDD)
OS:Windows 11 Pro for Workstations or Ubuntu Linux
その他:デュアル(2個)CPU選択可能、デュアルGPU選択可能、RAID可能
ASIN
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、Xeon® Platinum 8468が最速CPUです。
データサーバー用なのでラックタイプです。(タワー型以上の性能があります。)
内部構造は外部から交換可能なストレージとファンでほとんど埋め尽くされています。
(下記のリンク先のメーカーページに装置の内部写真があります。写真に写っていませんが、ストレージとファンの下側にラック横幅と奥行き幅ぐらいのマザーボードがあります。)
騒音は居室で使えるレベルでないはずですし、設置環境の温度をほぼ一定なるようにしないといけないはずですので、使用時は空調ありで、データールームで運用になると思います。
タワー型でスペックが足りないときはこちらですね。
デュアル(2個)CPUが選択肢にあるのは、システムを止められない用途にWorkstationを使うためです。(冗長性といいます。CPU1個が動かなくなっても、もう一つのCPUで処理を続けることができ、修理が完了するまでの期間は処理速度は落ちますが、システムダウンにはならない、という装備です。)
下記のリンクからメーカーページへ行けます。
【Dell】Precision 7960 ラック ワークステーション awf7960r_vp
Lenovo ThinkStation PX (Intel® Xeon®)
圧倒的なパフォーマンスを実現したフラッグシップワークステーション
GPUを最大4枚まで搭載可能
アストンマーティン社と共同設計したアイコニックな筐体
過酷なワークロードにも対応
複雑なワークフローにも対応できる柔軟性
フロントアクセスストレージ、5Uラックマウント対応デザイン
ISV認証取得、複雑で重いワークフローを軽快に処理出典:
ThinkStation PXのページによる
メーカ型格:調査中
CPU:Xeon® Platinum 8490H
passmark:調査中(MC)
geekbench:調査中(MC)
(他に13種類のCPUを選択可能)
GPU:RTX A5500
(他に5種類のGPUを選択可能)
ディスプレイ:外部接続
メモリ:16GB~128GB
ブートドライブ:SSD (M.2)
ストレージ:512GB~4TB (M.2)
OS:Windows 11 Pro for Workstations
その他:デュアル(2個)CPU選択可能、デュアルGPU選択可能、RAID可能
ASIN
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、Xeon® Platinum 8490Hが最速CPUと思われます。(ベンチマークデータが見つからないです)
デュアル(2個)CPUが選択肢にある理由は、dellの製品欄に記載しています。
下記のリンクからメーカーページへ行けます。
ThinkStation PXのページで詳細を確認する⇒
HP Z8 G5 Workstation フルカスタマイズモデル
Z8 G5は、デュアルソケット設計となっており、これまで以上のCPUパフォーマンスを提供し、 リアルタイムのレイトレーシング、データ視覚化、モデルのトレーニングを伴うレンダリングをスピードアップします。 それに加えて、要求の変化に応じて大幅な拡張が可能です。
このPCでは、世界最先端の防音設計が導入され、ささやきレベルの静音動作が実現されています。出典:
HP Z8 G5 Workstation のページによる
メーカ型格:調査中
CPU:Xeon® Gold 6442Y
passmark:92983(MC)
geekbench:調査中(MC)
デュアル(2つ)CPU選択可能
(他に7種類のCPUを選択可能)
GPU:RTX 6000Ada
デュアル(2つ)GPU選択可能
(他に8種類のGPUを選択可能)
ディスプレイ:外部接続
メモリ:16GB~1TB
ブートドライブ:SSD (M.2)
ストレージ:M.2 512GB~4TB x 2slot
HDD 1TB~4TB x 6slot
OS:Windows 11 Pro for Workstations
その他:RAID可能
ASIN
メーカーサイトで選択できるCPUの中で、Xeon® Gold 6442Yが最速CPUと思われます。
デュアル(2個)CPUが選択肢にある理由は、dellの製品欄に記載しています。
下記のリンクからメーカーページへ行けます。
メーカーページで詳細を確認する⇒
まとめ と WorkStationを選ぶ方法 選ぶとしたら、どれにする?
WorkStationのハイエンド機種を見てきました。
どのメーカ様も性能に妥協なし..といった感じですね。
装置内部の構造も、デバイスの構成も、各社同じような傾向になってます。
CPUの使われ方が2方向になってきていると思われます。(2024/11現在)
・AI ディープラーニング用として最高を求めた構成として、AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 7995WXの マルチコア史上最高の96コア/192スレッド CPUを搭載した機種が各社からリリースされています。でも、CPU1個なので、システムを止められない用途で使用は難しいです。
・システムを止められない用途、同時多数アクセス対応等(データサーバ)の用途、熾烈なマルチタスク処理をこなす用途には、これまで実績を積んできた、intel Xeonシリーズ CPUのデュアル搭載の機種が各社からリリースされています。
WorkStationを選ぶ時の、おすすめの方法は、
使いたいソフトを余裕で動作できるハード(装置)を選ぶことです。
ソフトウエアが推奨するハードで、推奨の上位を選択するのがベストです。
私の場合、使うソフトウエアがPTCの三次元CADだったり、ANSYSの流体解析だったりしたので、それに合わせてWorkStation(CPU+GPU)を選んでもらいました。
今までWorkStationを使ってきた経験からすると、HP製が安定していると思っています(個人の感想です)ので、HP Z8 G5 Workstation フルカスタマイズモデル になりそうです。
もし、WorkStationの購入を検討中でしたら、ご自分の使用環境や使用用途をよく考えて、納得してから 購入することをオススメします。非常に高価ですからね..。