広告・PR・スポンサーリンク

「エレコム WRC-BE36QS-B」購入してOKか?レビュー:Wi-Fi 7ルーターの実力と選び方

Wi-Fiルーター
記事内に広告が含まれています。AdSence,Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。
Amazonのアソシエイトとして、「コネクト!」は適格販売により収入を得ています。
エレコム WRC-BE36QS-Bレビュー記事の要約
  • エレコム WRC-BE36QS-Bは、最新のWi-Fi 7規格に対応しながら手頃な価格を実現したルーターです。
  • 主な特徴は、複数周波数帯を束ねて通信を高速化・安定化させるMLO技術と、高速インターネット回線を活かす2.5Gbps WANポートの搭載です。
  • IPv6(IPoE)対応や「らくらく引っ越し機能」により、初期設定は比較的簡単に行えます。
  • Wi-Fi 7の利点である6GHz帯には対応しておらず、メッシュWi-Fi機能もありません。
  • 一部ユーザーからは、接続の不安定さや電波範囲の狭さ、設定変更時の再起動の遅さも指摘されています。
  • LANポートが2つのみである点も注意が必要です。
  • マンションや小規模戸建てで、1Gbps超の回線を利用し、コストを抑えたいユーザーに適しています。
  • 広い家や多機能性を求めるユーザーには不向きな面もあり、万人向けの製品ではありません。
  • メリット・デメリットを理解し、自身の環境やニーズに合うか検討することが重要です。

はじめに

Wi-Fi技術は日々進化を続けており、最新規格であるWi-Fi 7(IEEE802.11be)が登場しました。Wi-Fi 7は、これまでの規格を凌駕する通信速度と効率性を実現し、高画質動画ストリーミング、オンラインゲーム、リモートワークといった、より高速で安定したホームネットワーク環境への要求に応える可能性を秘めています 。  

そんな中、エレコムから登場した「WRC-BE36QS-B」は、Wi-Fi 7の主要技術を搭載しながらも、比較的手頃な価格帯を実現した注目のルーターです 。多くのWi-Fi 7対応ルーターが高価である中、本製品は最新技術をより身近なものにしようという意欲作と言えるでしょう 。  

この記事では、エレコム WRC-BE36QS-Bの「購入検討」を進めている方々に向けて、詳細な「レビュー」をお届けします。その特徴、実際の性能、メリット・デメリットを掘り下げ、どのようなユーザーに最適なのかを分析し、最終的な購入判断の助けとなる情報を提供します。

WRC-BE36QS-Bの注目ポイント:主な特徴とスペック

WRC-BE36QS-Bは、最新のWi-Fi 7規格に対応し、いくつかの重要な新技術を搭載しています。しかし、すべてのWi-Fi 7機能を網羅しているわけではなく、その取捨選択が本製品の性格を決定づけています。

Wi-Fi 7の主要技術を搭載

  • MLO (Multi-Link Operation) 対応: 本製品の最大の目玉機能の一つがMLOです 。これは、2.4GHz帯と5GHz帯という複数の周波数帯を束ねて同時にデータ通信を行う技術です。これにより、理論上の通信速度が向上し、大容量ファイルのダウンロードやアップロードが高速化されるだけでなく、通信経路が増えることで安定性の向上も期待できます 。ただし、一部のユーザーレビューでは、MLO接続を利用するには2.4GHz帯を有効にしておく必要がある、あるいはMLO接続自体が不安定になるケースも報告されています 。  
  • Multi-RU (Multi-Resource Unit) 対応: 複数の通信単位(リソースユニット)を効率的に割り当てることで、周波数の利用効率を高める技術です 。特に複数のデバイスが同時に通信する環境において、通信の安定性向上に貢献します 。  
  • プリアンブル パンクチャリング (Preamble Puncturing) 対応: 通信に使用する帯域の一部に干渉(ノイズ)が発生した場合、その部分だけを回避して通信を継続する技術です 。これにより、電波干渉の多い環境でも通信が途切れにくくなり、接続の安定性が改善されます 。  

これらの技術はWi-Fi 7の核となるものですが、一点注意が必要です。WRC-BE36QS-Bは、他の多くのWi-Fi 7ルーターが対応している6GHz帯には対応していません 。これは、コストを抑え、既存の2.4GHz/5GHz帯でのMLOによる速度向上といったメリットを、より手頃な価格で提供するための戦略的な判断と考えられます。結果として、本製品はWi-Fi 7の「エントリーモデル」あるいは「コストパフォーマンス重視モデル」と位置づけられ、6GHz帯のクリーンな電波環境を利用する代わりに、既存帯域での効率化に焦点を当てています。この点が、他のWi-Fi 7ルーターとの大きな違いとなります。  

高速インターネット回線を活かす2.5Gbps WANポート

近年普及が進む1Gbpsを超える高速インターネット回線(例:2Gbps, 2.5Gbps, 10Gbpsなど)の能力を最大限に引き出すため、本製品はWAN(インターネット)ポートに2.5GBASE−T規格を採用しています 。従来の1Gbps WANポートでは、せっかく高速な回線を契約していてもルーターがボトルネックになっていましたが、本製品ならその心配がありません 。  

その他の注目機能

  • IPv6 (IPoE) 対応: 混雑しにくいとされる最新のインターネット接続方式、IPv6 (IPoE)に標準対応しています 。対応サービスであれば、多くの場合、LANケーブルを接続するだけで複雑な設定なしにインターネット利用を開始できます 。ユーザーレビューでも設定の簡単さが評価されています 。  
  • らくらく引っ越し機能: ルーターを買い替える際の面倒な再設定作業を軽減する機能です 。WPSボタン操作だけで、使用中のルーターのSSID(Wi-Fiネットワーク名)とパスワードをコピーでき、スマートフォンやPCなどのWi-Fi再設定の手間を省けます 。これは特に、ネットワーク設定に不慣れなユーザーにとって大きなメリットです。  
  • セキュリティ: 最新のWi-Fiセキュリティ規格「WPA3 Personal」に対応しており、より安全な通信が可能です(接続する端末側もWPA3対応が必要)。また、お子様のネット利用時間を管理できるペアレンタルコントロール機能や、来客用に一時的なWi-Fi接続を提供するゲストSSID機能も搭載しています 。ただし、一部の競合製品に見られるような、高度なセキュリティ機能(有料のセキュリティサービスなど)は搭載されていません 。  
  • デザインとアンテナ: アンテナを内蔵したデザインで、見た目がすっきりしています 。アンテナ構成は5GHz帯、2.4GHz帯ともに送信2本×受信2本です 。一方で、筐体のサイズについては「やや大きい」と感じるユーザーもいるようです 。  

楽天で WRC-BE36QS-B を見る⇒
エレコムダイレクトで WRC-BE36QS-B を見る⇒

仕様表

項目仕様
Wi-Fi規格IEEE802.11be (Wi-Fi 7), ax (Wi-Fi 6), ac (Wi-Fi 5), n (Wi-Fi 4), g/b/a
周波数帯5GHz, 2.4GHz (デュアルバンド)
理論上の最大通信速度5GHz: 2882Mbps (11be), 2402Mbps (11ax) <br> 2.4GHz: 688Mbps (11be), 574Mbps (11ax)
Wi-Fi 7 主な機能MLO, Multi-RU, Preamble Puncturing
WANポート2.5GBASE−T × 1
LANポート1000BASE−T (1Gbps) × 2
セキュリティWPA3Personal (AES), WPA2Personal (AES), WPA2/WPA3Personal (AES)
主な機能IPv6 (IPoE), らくらく引っ越し機能, ビームフォーミングZ, バンドステアリング, 自動FW更新, ペアレンタルコントロール, ゲストSSID, MACアドレスフィルタリング
アンテナ内蔵アンテナ (5GHz: 送信2×受信2, 2.4GHz: 送信2×受信2)
推奨接続台数40台
メッシュWi-Fi非対応
外形寸法 (突起部除く)約 幅50.0 × 奥行160.0 × 高さ215.0 mm
質量 (本体のみ)約 765g

この表は、製品の基本的な能力と限界(6GHz非対応、LANポート数、メッシュ非対応など)を把握するための早見表として役立ちます。

実力検証:通信速度・安定性・接続範囲レビュー

カタログスペックだけでなく、実際の使用感はどうでしょうか。各種レビューやテスト結果から、その実力を探ります。

通信速度

理論上の最大速度は5GHz帯で2882Mbps、2.4GHz帯で688Mbpsとされています 。MLO技術や2.5Gbps WANポートにより、実際のインターネットスループット向上も期待されます 。  

ある第三者機関による検証では、5GHz帯の実測値として下り最大606.74Mbps、上り最大284.48Mbpsを記録し、オンラインゲームも快適にプレイできるレベルの速度が出ていると評価されています 。  

ユーザーレビューでも、「速度が上がった」、「速度に不満はない」といった肯定的な声が見られます。ただし、環境や比較対象のルーターによっては、速度向上が体感できない可能性も指摘されています 。  

安定性

安定性に関しては、評価が分かれるポイントです。搭載されているMulti-RUやPreamble Puncturingといった技術は、本来、通信安定化に寄与するはずです 。実際に、「安定動作している」というユーザー報告もあります 。  

しかしその一方で、接続の不安定さを指摘する声も少なくありません。具体的には、「モバイル端末やiPadが頻繁にWi-Fiから切断される」、「接続が不安定」といった報告があります。さらに、「2.4GHz帯が頻繁に切れる」「MLO接続も不安定になる」など、特定の条件下での不安定さを指摘するレビューも見られます。SSIDが突然見えなくなったり、MLO接続が意図通りに機能しなかったりするケースもあるようです 。  

複数台接続時の安定性に関しても、MU-MIMO機能は搭載されていますが 、ある検証では10台以上のデバイスを同時接続すると速度低下が顕著になる可能性が示唆されています 。  

このように、カタログ上の安定化機能と、実際のユーザー体験の間にはギャップが見られる場合があります。これは、ファームウェアの成熟度、設置環境、接続するデバイスとの相性、あるいは製品の基本的な設計に起因する可能性も考えられ、購入を検討する上で注意すべき点と言えます。

接続範囲

接続範囲についても、利用環境によって評価が異なります。比較的小規模な住環境では、良好な結果が報告されています。「あまり広くない場所で使うなら優秀」、「マンション3〜4LDKで使うには十分」といった評価や、「4LDKの家でルーターから一番遠い部屋でも安定している」というレビューがあります。  

しかし、より広い家屋や、階層が異なる場所での利用には懸念が示されています。「木造3階建ての1階の端の部屋では電波が弱い」、「以前使っていたルーターの方が電波の飛びが良かった」といった報告や、競合製品との比較テストで長距離での性能が劣る傾向が見られたという指摘もあります 。  

さらに重要な点として、本製品はEasyMeshなどのメッシュWi-Fi機能に対応していません 。これは、中継機を追加してWi-Fiの範囲を拡張することが標準的な方法ではできないことを意味します。  

これらの情報から、WRC-BE36QS-Bは、マンションや比較的小規模な戸建て住宅といった、広範囲なカバレッジを必要としない環境に最適化されていると考えられます。広い家全体をカバーしたいユーザーにとっては、メッシュ非対応という点が大きな制約となるでしょう。

設定と使いやすさ

初期設定の容易さは、本製品の長所の一つです。「らくらく引っ越し機能」により、ルーターの買い替えがスムーズに行えます 。IPv6 (IPoE)接続であればケーブルを繋ぐだけで設定が完了することも多く 、ユーザーからも「設定が簡単だった」という声が多く聞かれます 。  

ただし、これはあくまで基本的な設定に限った話かもしれません。詳細な設定項目については、「設定項目が多くて分かりにくい」「詳細設定は玄人向け」といった意見があり、MLOなどの機能を最大限に活用するには、ある程度の知識や試行錯誤が必要になる可能性が示唆されています。SSIDの設定方法によってはうまく動作しないケースも報告されています 。  

さらに、使い勝手の面で無視できない欠点として、設定を変更するたびに再起動が必要で、その再起動に約2分もの時間がかかるという指摘があります 。これは、設定を細かく調整したいユーザーにとっては、かなりのストレスとなる可能性があります。簡単な初期設定と、詳細設定の複雑さや設定変更時の遅さという、二面性を持っていると言えるでしょう。この再起動の遅さは、単なる不便さだけでなく、設定変更処理に対するファームウェアの効率やハードウェアの処理能力に課題がある可能性も示唆しています。  

メリット:WRC-BE36QS-Bを選ぶべき理由

  • 手頃な価格でWi-Fi 7を体験: 最大の魅力は、Wi-Fi 7の主要機能(特にMLO)を搭載しながら、比較的安価に購入できる点です 。コストパフォーマンスを重視するユーザーから高く評価されています 。  
  • 将来性のある2.5Gbps WANポート: 1Gbpsを超える高速インターネット回線の性能をフルに活かせる2.5Gbps WANポートを搭載しており、将来的な回線アップグレードにも対応できます 。  
  • 簡単な初期設定と移行: 「らくらく引っ越し機能」やシンプルなIPv6 (IPoE)設定により、初心者でも比較的簡単にセットアップが可能です 。  
  • マンションや中小規模住宅に十分な性能: 想定される利用環境(マンションや3LDK〜4LDK程度の戸建て)においては、十分な通信速度と安定した接続を提供できる可能性があります 。  
  • IPv6 (IPoE) に標準対応: 追加設定の手間なく、快適なIPv6 (IPoE)接続を利用できます 。  

デメリット:購入前に考慮すべき点

  • Wi-Fi 7だがデュアルバンドのみ (6GHz非対応): 最新のWi-Fi 7規格でありながら、6GHz帯を利用できません。これにより、電波干渉の少ないクリーンな帯域を利用できるというWi-Fi 7の大きなメリットの一つを享受できません 。  
  • メッシュWi-Fi非対応: EasyMeshなどの標準的なメッシュ機能に対応していないため、広い家や階層の多い家で電波範囲を拡張したい場合には不向きです 。  
  • 安定性や接続範囲に懸念の声も: 一部のユーザーからは、接続の不安定さや、特定の環境下での電波の弱さが報告されています 。これは購入におけるリスク要因となり得ます。  
  • LANポートが2つのみ: 有線接続したい機器(PC、ゲーム機、NASなど)が多い場合、1Gbps対応のLANポートが2つしかないため、別途スイッチングハブが必要になる可能性があります 。  
  • 機能は比較的シンプル: 高度なセキュリティ機能、VPNサーバー機能、詳細なリモート管理機能などは搭載されておらず、多機能性を求めるユーザーには物足りないかもしれません 。  
  • 設定変更時の再起動が遅い: 設定を一つ変更するたびに約2分間の再起動待ちが発生するため、設定を頻繁に変更するユーザーにとっては非常に煩わしい点です 。  

最適なユーザー像:こんなあなたにおすすめ!

以下の条件に当てはまる方にとって、WRC-BE36QS-Bは有力な選択肢となり得ます。

  • 住環境: マンションや、比較的コンパクトな戸建て(例:3LDK〜4LDK程度)にお住まいで、家全体をカバーするためのメッシュ機能が必須ではない方 。  
  • インターネット回線: すでに1Gbpsを超えるインターネット回線(例:2Gbps, 2.5Gbps)を利用している、または将来的に導入予定で、ルーター側でのボトルネックを避けたい方 。  
  • 予算と機能の優先順位: 最新の6GHz帯対応やメッシュ機能、豊富な付加機能よりも、Wi-Fi 7の基本的な速度向上メリット(MLOなど)を手頃な価格で導入することを優先する方 。簡単なセットアップを重視する方 。  
  • 接続デバイス数: 同時に接続するデバイス数が推奨範囲内(40台以内)であり、特に多数のデバイスで同時に非常に重い通信を行うことが少ない方 。  
  • アップグレード元: 現在Wi-Fi 5 (IEEE802.11ac) 以前の古い規格のルーターを使用していて、明確な性能向上を求めつつも、最高級・多機能なモデルまでは必要ないと考えている方。

楽天で WRC-BE36QS-B を見る⇒
エレコムダイレクトで WRC-BE36QS-B を見る⇒

結論:購入・買い替えの最終判断

エレコム WRC-BE36QS-Bは、Wi-Fi 7の世界への「手頃な入口」を提供する、戦略的な製品です。特に、MLOによる速度向上と2.5Gbps WANポートという、実用的なメリットをコストを抑えて実現している点が評価できます 。  

しかし、その手頃さには明確なトレードオフが伴います。6GHz帯の非対応、メッシュWi-Fi機能の欠如、少ないLANポート数、そして一部で報告されている安定性や接続範囲への懸念、設定変更時の遅さといった点は、購入前に十分に理解しておく必要があります 。  

結論として、本製品は万人向けの万能ルーターではありません。しかし、上記「最適なユーザー像」で挙げたような、特定のニーズを持つユーザーにとっては、非常に魅力的な選択肢となり得ます。特に、マンションなどの集合住宅にお住まいで、1Gbps超のインターネット回線を契約しており、複雑な設定は避けたい、かつコストを抑えてWi-Fi 7の速度メリットを享受したいという方には、有力な「購入検討」対象となるでしょう。

これは、次世代Wi-Fiへの賢い第一歩となる可能性があります。ただし、購入前には、本レビューで挙げたメリットとデメリットを自身の利用環境や要求と照らし合わせ、最新の価格情報(価格変動が見られるため )も確認した上で、最終的な判断を下すことをお勧めします。

ショップリンク

最新価格と購入はこちらからチェック!

文字列を押すと表示価格のショップへ遷移します。 ボタンを押すと取扱いショップが検索され並びます。 

エレコムダイレクトで WRC-BE36QS-B を見る⇒

タイトルとURLをコピーしました