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「エレコム WRC-BE94XSD-B」は買いか? Wi-Fi 7の実力、メリット・デメリット・購入検討レビュー

Wi-Fiルーター
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エレコム WRC-BE94XSD-Bレビュー記事の要約
  • エレコム製の最新Wi-Fi 7対応ルーター「WRC-BE94XSD-B」は、10Gbps WANポートと2.5Gbps LANポートを備え、MLOや320MHz幅などの新技術で高速通信を実現します。
  • 将来性のある最新規格への対応や、F-Secure SENSEによるセキュリティ、EasyMeshによる拡張性も魅力です。
  • 特に1Gbps超の高速回線利用者や、ルーター付近での利用では、圧倒的な速度向上が期待できます。
  • レビューではWi-Fiの接続範囲が狭く、戸建て3階建てなどの広い家では中継器が必要になる可能性が高いと指摘されています。
  • 多数のデバイスを同時接続すると速度が低下する傾向や、初期ファームウェアの安定性に関する懸念も見られます。
  • 比較的小規模な住居で、高速回線や最新技術を最大限に活用したいユーザーにおすすめのミドルレンジモデルですが、利用環境や接続台数を考慮する必要があります。

インターネットの速度は、もはや私たちの生活に欠かせないインフラの一部です。動画視聴、オンラインゲーム、テレワーク…あらゆる場面で快適な通信環境が求められる中、Wi-Fi規格も進化を続けています。そして今、注目を集めているのが最新規格「Wi-Fi 7」(IEEE 802.11be)です 。従来のWi-Fi 6/6Eを大きく上回る理論上の通信速度と効率性を謳い、次世代のネットワーク体験への期待が高まっています。  

そんな中、エレコムから登場したWi-Fi 7対応ルーターが「WRC-BE94XSD-B」です 。最新技術を搭載し、高速通信を謳うこのモデルは、まさに「購入検討」リストの上位に挙がる製品でしょう。しかし、実際の性能はどうなのか?どんなメリット・デメリットがあるのか?  

この記事では、エレコム製wifiルータ「WRC-BE94XSD-B」について、公式情報とユーザーレビューを基に、その実力を徹底的にレビューします。メリット・デメリットを詳しく解説し、どのようなユーザーに向いているのかを明らかにすることで、あなたのルーター選びを全力でサポートします。

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エレコム WRC-BE94XSD-B スペック概要:次世代を担う技術仕様

まず、WRC-BE94XSD-Bがどのような技術を搭載しているのか、その核心となるスペックを見ていきましょう。

Wi-Fi 7 対応とその核心技術

本製品の最大の特長は、最新の無線LAN規格 IEEE 802.11be (Wi-Fi 7) に対応している点です 。これにより、従来の規格にはない高速かつ安定した通信を実現するための様々な新技術が利用可能になります。  

  • MLO (Multi-Link Operation): Wi-Fi 7の目玉機能の一つです。2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯という複数の周波数帯(バンド)を同時に束ねて通信することで、通信速度を向上させ、接続の安定性を高めます 。例えば、一つのバンドが混雑していても、他のバンドで通信を継続できるため、途切れにくい接続が期待できます。WRC-BE94XSD-Bでは、「2.4GHz+5GHz+6GHz」「2.4GHz+5GHz」「5GHz+6GHz」の中から利用する組み合わせを選択できます 。この選択式は、接続する機器の対応状況や周囲の電波環境に合わせて最適化できる可能性がある一方で、最適な組み合わせを見つけるにはある程度の知識が必要になるかもしれません。  
  • 320MHz Bandwidth: Wi-Fi 7では、6GHz帯で利用できるチャンネルの帯域幅が、Wi-Fi 6/6Eの最大160MHzから320MHzへと倍増しました 。道路の幅が2倍になったようなもので、一度により多くのデータを送受信できるため、理論上は通信速度も2倍になります。ただし、この320MHz幅通信は6GHz帯のみで利用可能です 。  
  • 4096-QAM: 変調方式も進化しています。一度に送れる情報量を増やす技術で、Wi-Fi 6の1024-QAM(10bit)から4096-QAM(12bit)へと高密度化されました 。これにより、特にルーターとの距離が近い場合に、通信速度が約1.2倍向上するとされています 。製品仕様でも、対応機器との接続でこの技術が利用されることが示唆されています 。  
  • Multi-RU & Preamble Puncturing: これらは、電波が混雑した環境下での通信効率と安定性を高める技術です。Multi-RUは、周波数リソース(RU)をより柔軟に複数のユーザーへ割り当てることで、無駄なく電波を利用します 。Preamble Puncturingは、チャンネル内に干渉が発生している部分があっても、その部分だけを避けて残りの帯域で通信を継続する技術です 。これにより、干渉による通信の途切れを防ぎます。これらの技術は、多くのデバイスが接続される現代のWi-Fi環境において、安定した接続を維持するために重要な役割を果たします。  

通信速度と周波数帯

WRC-BE94XSD-Bは、3つの周波数帯(トライバンド)に対応しています 。  

  • 6GHz帯: 最大 5765Mbps (理論値)  
  • 5GHz帯: 最大 2882Mbps (理論値)  
  • 2.4GHz帯: 最大 688Mbps (理論値)  

トライバンドであることの利点は、利用する周波数帯を分散させることで、電波干渉による混雑を避けられる点にあります 。特に6GHz帯は、Wi-Fi 6Eから利用可能になった比較的新しい帯域であり、従来の2.4GHz帯や5GHz帯に比べて利用機器が少なく空いているため、干渉を受けにくいというメリットがあります 。また、5GHz帯で問題となることがある気象レーダーなどとの干渉を避けるためのDFS機能による通信断も、6GHz帯では発生しません 。  

有線ポート

無線だけでなく、有線接続にも注目です。本製品は高速なインターネット回線やNAS(ネットワーク接続ストレージ)などを最大限に活用できるよう、マルチギガビットに対応したポートを備えています。

  • WANポート: 10Gbps対応 × 1  
  • LANポート: 2.5Gbps対応 × 3  

1Gbpsを超えるインターネットサービスが普及しつつある現在、10GbpsのWANポートは将来的なアップグレードを見据えても安心です 。また、3つの2.5Gbps LANポートは、高速な有線接続を必要とするPCやゲーム機、NASなどを複数接続したい場合に非常に有効です 。レビューでは、CAT6AのLANケーブルが付属している点も評価されていました 。  

接続台数と推奨環境

  • 推奨接続台数: 最大64台  
  • 推奨環境: 戸建て3階建て | マンション4LDK  

エレコムは、比較的広い住環境での利用を推奨していますが、後述するレビュー結果とは異なる側面もあるため注意が必要です。

セキュリティ機能

ネットワークセキュリティも重要なポイントです。

  • F-Secure SENSE搭載 (1年ライセンス): フィンランドのセキュリティ企業F-Secure社のAI技術を活用したセキュリティ機能が搭載されています 。ルーター自体がネットワークの出入り口で脅威を監視・ブロックするため、パソコンやスマートフォンだけでなく、セキュリティソフトをインストールできないスマート家電やネットワークカメラなども含め、家庭内のネットワーク全体を保護対象とします 。ただし、ライセンスは1年間有効で、それ以降も利用する場合は更新が必要です 。  
  • WPA3 Personal対応: 最新のWi-Fiセキュリティ規格WPA3に対応しており、従来のWPA2よりも強固な暗号化で通信を保護します 。ただし、利用するには手動での設定が必要です 。  
  • ペアレンタルコントロール & ゲストSSID: 子供のインターネット利用時間を制限する機能や、来客用に一時的なWi-Fi接続を提供し、プライベートなネットワークへのアクセスを分離する機能も搭載しています 。  

付加機能

その他にも、利便性を高める様々な機能が搭載されています。

  • Wi-Fi EasyMesh™: 家が広く、ルーター1台では電波が届きにくい場合に、対応する中継器を追加することでメッシュネットワークを構築し、Wi-Fiエリアを拡張できる標準規格です 。家の中を移動しても、最適なアクセスポイントに自動で接続が切り替わる(ローミング)ため、途切れにくい通信が可能です 。安定性のため、接続する中継器は6台以下が推奨されています 。  
  • らくらく引っ越し機能: 使用中のルーターからSSID(Wi-Fiの名前)とパスワードを簡単にコピーできる機能です 。古いルーターと本製品のWPSボタンを押すだけで設定が移行できるため、接続するスマートフォンやPCなどを一台ずつ再設定する手間が省けます。ただし、6GHz帯の設定はコピーできず、インターネット接続設定(PPPoEなど)は引き継がれません 。また、一部のレビューではこの機能がうまく動作しなかったという報告もあります 。  
  • IPv6 (IPoE) 対応: 近年主流となっている、回線が混雑しにくい接続方式「IPv6 (IPoE)」に対応しています 。対応サービスであれば、多くの場合、LANケーブルを繋ぐだけで自動的に回線を判別し、インターネットに接続できるため、設定が非常に簡単です 。So-netのv6プラスやbiglobe光10Gなどで自動判別が機能したというレビュー報告があります 。  
  • ビームフォーミングZ: iPhoneやAndroidなどの対応端末に向けて、電波を集中的に送信する技術です 。これにより、ルーターから離れた場所でも電波が届きやすくなり、安定した通信が期待できます。  
  • 自動ファームウェア更新: ルーターのソフトウェア(ファームウェア)を常に最新の状態に保つ機能です 。新機能の追加や不具合の修正、セキュリティ脆弱性への対策などが自動で行われるため、ユーザーは手間なく、より安全・快適にルーターを利用できます。手動での更新も可能です 。  

エレコム WRC-BE94XSD-B 主要スペック一覧

機能仕様
Wi-Fi規格Wi-Fi 7 (IEEE 802.11be/ax/ac/n/g/b/a)
周波数帯トライバンド (6GHz / 5GHz / 2.4GHz)
最大理論速度(6GHz)5765Mbps (320MHz幅)
最大理論速度(5GHz)2882Mbps (160MHz幅)
最大理論速度(2.4GHz)688Mbps
WANポート1 x 10Gbps RJ-45
LANポート3 x 2.5Gbps RJ-45
主要Wi-Fi 7機能MLO, 320MHz Bandwidth (6GHz), 4096-QAM, Multi-RU, Preamble Puncturing
メッシュ対応Wi-Fi EasyMesh™
セキュリティF-Secure SENSE (1年), WPA3 Personal, ペアレンタルコントロール, ゲストSSID
IPv6対応IPoE / PPPoE
設定機能らくらく引っ越し機能, 回線自動判別
推奨接続台数64台
寸法 (WxDxH)約 65 x 180 x 247 mm
重量約 1.5kg

この表は、製品の核となる能力を素早く把握するのに役立ちます。これらのスペックが、実際の利用シーンでどのようなメリット・デメリットに繋がるのか、次に詳しく見ていきましょう。

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メリット:WRC-BE94XSD-Bを選ぶべき理由

最新規格に対応したWRC-BE94XSD-Bには、多くの魅力的な点があります。

圧倒的な通信速度:Wi-Fi 7とマルチギガポートの恩恵

最大のメリットは、やはりその通信速度です。Wi-Fi 7の技術(320MHz幅、MLOなど)と、10Gbps WAN/2.5Gbps LANポートの組み合わせにより、従来のルーターでは体験できなかったレベルの高速通信が期待できます 。  

実際のレビューでも、その速度性能を裏付ける報告が多数あります。

  • ルーター設置場所付近での無線通信速度が785.09Mbpsを記録し、比較製品の中でもトップクラスだった 。  
  • NURO光回線で、従来のルーター(NEC製 Wi-Fi 6E)では700Mbps程度だったのが、本製品に変更後800~900Mbps、時には1.0Gbpsに達した 。  
  • biglobe光10G回線とWi-Fi 6E対応ノートPC、iPhone 15 Pro Maxの組み合わせで、近距離では2.1Gbpsの速度が出た 。  
  • NASへのアクセス速度も、6GHz接続で1.3~1.4Gbps程度を記録した 。  
  • 特筆すべき点として、5GHz帯でも非常に高速な結果(下り1.5Gbps程度)が報告されており、これは6GHz帯やWi-Fi 7に対応していないデバイスでも、本製品に買い替えることで大きな速度向上が期待できる可能性を示唆しています 。  

これらの結果は、特に1Gbpsを超える高速な光回線サービスを利用しているユーザーにとって、そのポテンシャルを最大限に引き出すことができることを示しています 。オンラインゲームの高画質配信や、大容量ファイルのダウンロード・アップロード、複数デバイスでの高画質動画ストリーミングなども、より快適になるでしょう。  

最新規格Wi-Fi 7への対応:将来性への投資

Wi-Fi 7はまだ新しい規格ですが、対応するスマートフォンやPCは今後増えていくことが予想されます。今、Wi-Fi 7対応ルーターを導入することは、将来的なネットワーク環境への投資と言えます 。MLO、320MHz幅、Multi-RU、Preamble PuncturingといったWi-Fi 7の主要機能は、今後数年間のネットワーク需要の増加に対応できる基盤となります 。  

また、電波干渉の少ない6GHz帯をフル活用できる点も大きなメリットです 。特にマンションなどWi-Fiが密集する環境では、既存の2.4GHz/5GHz帯の混雑を避け、安定した高速通信を実現しやすくなります。DFSによる通信断がない点も、安定性を重視するユーザーには嬉しいポイントです 。  

充実したネットワーク機能とセキュリティ

高速通信だけでなく、ネットワークを便利かつ安全に利用するための機能も充実しています。

  • EasyMesh対応: 標準規格であるWi-Fi EasyMesh™に対応しているため、将来的に電波の届きにくい部屋が出てきた場合でも、対応中継器を追加して簡単にWi-Fiエリアを拡張できます 。特定のメーカーに縛られずに機器を選べる可能性があります(ただし、最適なパフォーマンスのためには同メーカーでの統一が推奨される場合が多いです)。  
  • AIセキュリティ (F-Secure SENSE): 1年間無料のライセンスが付いたF-Secure SENSEは、ルーター自身がセキュリティ対策を行うため、個々のデバイスにソフトをインストールする手間なく、ネットワーク全体を保護できる点が魅力です 。特に、セキュリティ対策が難しいIoT機器(スマートスピーカー、ネットワークカメラ、スマート家電など)も保護対象となるのは大きな安心材料です。  
  • IPv6 (IPoE) への簡単な対応: 対応回線であれば接続するだけで利用可能になる手軽さと、混雑しにくい安定した通信は大きなメリットです 。  
  • 安定通信機能: 電波を端末に集中させるビームフォーミングZ 、最適な周波数帯へ自動で接続を振り分けるバンドステアリング 、そしてWi-Fi 7のMulti-RUPreamble Puncturing といった技術により、接続の安定化が図られています。  

設定・移行の容易さ

高機能なルーターは設定が難しいというイメージがあるかもしれませんが、WRC-BE94XSD-Bは比較的簡単に使い始められるように配慮されています。

  • 初期設定: IPv6 (IPoE) 回線であれば、回線を自動判別して接続してくれるため、非常に簡単です 。レビューでも、説明書が丁寧で新規設置・買い替え時の両方の手順が分かりやすく、スムーズに設定できたという声があります 。  
  • らくらく引っ越し機能: WPSボタンを利用して、古いルーターのSSIDとパスワードをコピーできるため、接続機器側の設定変更の手間を省ける可能性があります 。ただし、前述の通り制限事項や、うまく動作しないケースもある点には留意が必要です 。  

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デメリット:購入前に知っておきたい注意点

多くのメリットがある一方で、WRC-BE94XSD-Bには購入前に考慮すべき点も存在します。

接続範囲の限界:公式推奨環境とのギャップ

最も注意すべき点は、**Wi-Fiの接続範囲(電波の届く距離)**です。エレコムは本製品を「戸建て3階建て | マンション4LDK」向けと推奨していますが 、複数のレビューサイトでの検証結果はこれとは異なり、接続範囲は狭めであると指摘されています 。  

具体的には、戸建て住宅の1階に設置した場合、設置場所から離れた2階や3階の部屋では通信速度が100Mbpsを下回ることもあったと報告されています 。これは、特に広い家や階層の多い家で利用する場合、ルーター1台だけでは家中を快適にカバーできない可能性が高いことを意味します。  

この問題を解決するには、Wi-Fi EasyMesh™ 機能を利用して対応中継器を設置する必要があります 。しかし、これは追加のコストと設定の手間がかかることを意味します。また、一部の販売サイト情報では「メッシュWi-Fi非対応」との記載も見られましたが 、これはおそらく標準規格EasyMeshではなく、メーカー独自のメッシュシステムを指しているものと思われます。公式仕様や多くの情報源でEasyMesh対応が明記されているため 、規格自体には対応していますが、EasyMeshの実際のパフォーマンスや安定性については、環境や設定に依存する部分もあり、他のエレコム製EasyMesh対応製品のレビューを見ると、設定が簡単だったという声 もあれば、接続に問題があったという声 も見られ、評価は分かれているようです 。広い家で利用を考えている場合は、EasyMeshによる拡張を前提とし、その特性を理解しておく必要があります。  

複数デバイス接続時のパフォーマンス低下

もう一つの懸念点は、複数のデバイスを同時に接続した際のパフォーマンスです。あるレビューサイトの検証では、単体での通信速度は非常に高速だったものの、5台のデバイスを接続した際には速度が約59.2%、10台接続時には約84.1%も低下したと報告されています 。  

これは、ルーターの処理能力や通信の割り当て効率が、多数の同時接続負荷に対して十分ではない可能性を示唆しています。推奨接続台数は64台とされていますが 、これはあくまで接続可能な最大数であり、全てのデバイスで高速通信を維持できるわけではないようです。多くのデバイス(スマートフォン、タブレット、PC、スマート家電、ゲーム機など)を同時にアクティブに使用する家庭では、期待したほどの速度が出ない場面があるかもしれません。元の通信速度が非常に速いため、一人暮らしや接続台数が少ない環境であれば問題になりにくいかもしれませんが 、家族が多い、あるいはIoT機器を多数利用している家庭では注意が必要です。  

安定性に関する懸念と初期ファームウェア

一部のユーザーレビューでは、ネットワークが1日に数回程度切れ、2分ほどで自動復旧するという不安定な挙動が報告されています 。また、ACアダプターからコイル鳴き(キーンという高周波音)が発生するという報告もありました 。これは個体差の可能性もありますが、気になる点です。  

さらに、設定画面(UI)が分かりにくい、特に中継器モードでのWi-Fi 7関連の設定が難解である、設定変更の反映に時間がかかる、といったファームウェアの完成度に関する指摘も見られました 。  

ただし、本製品には自動ファームウェア更新機能が搭載されており 、これらの安定性やUIの問題は、今後のアップデートによって改善される可能性は十分にあります。エレコムが継続的にファームウェアを提供し、問題を修正していくことが期待されますが 、発売初期の段階では、ある程度の不安定さや使いにくさに遭遇する可能性も考慮しておくべきでしょう。過去にはエレコム製ルーターでファームウェア更新に関するトラブルが発生した事例もあるため 、自動更新は便利ですが、万が一の可能性も頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。  

本体サイズと重量

高性能なハードウェアを搭載しているためか、本体は比較的大きいです。サイズは約 幅65 × 奥行180 × 高さ247 mm、重量は約1.5kg 。設置場所にはある程度のスペースが必要になります。他のルーターと比較しても、その大きさは際立つかもしれません 。購入前に設置スペースを確認しておくことをお勧めします。  

価格

WRC-BE94XSD-Bの実売価格は約30,800円前後です 。Wi-Fi 7対応、10Gbps WANポート搭載というスペックを考慮すると、極端に高価というわけではありませんが、決して安価なモデルでもありません。  

市場には、より安価なWi-Fi 7ルーターも存在します。例えば、TP-Linkやアイ・オー・データ、エレコム自身の他のモデルなど、1万円台から2万円台前半で購入できる製品もありますが 、それらは多くの場合、WANポートが2.5Gbps以下であったり、デュアルバンド(6GHz非対応または5GHz/2.4GHzのみ)であったり、LANポート数が少なかったりといったスペック上の違いがあります。  

一方で、さらに高性能なフラッグシップモデル(例えばTP-Link Archer BE900 やASUS ROG Rapture GT-BE98 、Buffalo WXR18000BE10P など)は、5万円を超える価格帯になりますが、より多くのストリーム数、より高速な合計スループット、複数の10Gbps LANポートなどを備えています。  

つまり、WRC-BE94XSD-Bは、「10Gbpsのインターネット回線を活かしたい」「Wi-Fi 7の主要機能(トライバンド、EasyMesh含む)を利用したい」けれど、「最上位モデルほどのスペックや価格は必要ない」という、特定のニーズを持つユーザー層に向けたミドルレンジのWi-Fi 7ルーターという位置づけになります。

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こんなユーザーにおすすめ! WRC-BE94XSD-Bが最適なシナリオ

これまでのメリット・デメリットを踏まえると、エレコム WRC-BE94XSD-Bは以下のようなユーザーに特におすすめできます。

  • 最新技術をいち早く試したいアーリーアダプター: Wi-Fi 7の速度やMLO、320MHz幅といった新機能を体験したい技術好きの方 。  
  • 1Gbps超の高速インターネット回線契約者: 特に10Gbpsや2.5Gbpsのプランを契約しており、その速度を最大限に活かしたいユーザー。10Gbps WANポートと2.5Gbps LANポートがボトルネック解消に役立ちます 。  
  • オンラインゲーマーや大容量データ利用者: 低遅延と高スループットを重視するユーザー。特に、2.5Gbpsの有線LAN接続や、ルーターに近い場所でのWi-Fi 7対応デバイスでの無線接続で恩恵を受けられます 。  
  • 比較的小規模な住居(マンション・戸建て1〜2階)のユーザー: レビューで指摘された接続範囲の狭さが問題になりにくい環境で利用する方 。一人暮らしや、接続デバイス数が比較的少ない場合にも適しています 。  
  • EasyMeshでの拡張を前提とするユーザー: 広い家にお住まいで、最初からEasyMesh対応中継器を追加してメッシュネットワークを構築する計画のある方。ただし、EasyMeshの安定性に関する情報は事前に確認しておくことが望ましいです 。  
  • セキュリティを重視するユーザー: F-Secure SENSEによるネットワーク全体の保護機能に魅力を感じる方 。  
  • 複雑な設定を避けたいユーザー: IPv6 (IPoE) 回線を利用しており、簡単なセットアップを望む方や、「らくらく引っ越し機能」に期待する方(ただし機能制限に注意) 。  

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総括:WRC-BE94XSD-Bレビューまとめと購入アドバイス

エレコム WRC-BE94XSD-Bは、最新規格Wi-Fi 7に対応し、10Gbps WANポート2.5Gbps LANポートを備え、F-Secure SENSEによるセキュリティ機能も搭載した、意欲的なWi-Fiルーターです 。特に、1Gbpsを超える高速インターネット回線との組み合わせや、Wi-Fi 7対応デバイスとの接続においては、その高いポテンシャルを発揮し、これまでにない高速通信を体験できる可能性があります。  

一方で、レビューからは接続範囲が比較的狭いこと、多数のデバイスを同時接続した際のパフォーマンス低下、そして発売初期における安定性やファームウェアに関する懸念も明らかになりました 。広い家で利用する場合はEasyMeshによる拡張がほぼ必須となり、多くのデバイスを常にアクティブに使うヘビーユーザーは注意が必要です。  

結論として、WRC-BE94XSD-Bは、その特定の強み(10G WAN、Wi-Fi 7、セキュリティ)を活かせるユーザーにとっては、コストパフォーマンスの良い選択肢となり得るミドルレンジのWi-Fi 7ルーターです。自身の利用環境(家の広さ、接続デバイス数、インターネット回線速度)と、本製品のメリット・デメリットをよく比較検討することが重要です。


今のWi-Fi、速度が遅いと感じていませんか? オンラインゲームでラグが発生したり、動画の読み込みで待たされたり… そんな悩みを抱えているなら、Wi-Fi 7へのアップグレードが解決策になるかもしれません。

エレコム WRC-BE94XSD-Bは、最新規格Wi-Fi 7と10Gbps対応ポートで、これまで体験したことのないような高速・快適なネットワーク環境を実現します。

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